52nd All Japan Women's KENDO Championship
昨年は、山本(大阪)が熊本の内田(今大会は「興梠」姓で出場)を膠着戦の末、見事な左胴を決めて初優勝を飾った。
あれから1年、精進を重ね、全国から選り抜かれた精鋭64名が鎬を削る。見わたせば何れ劣らぬ強もの揃い。
第1ブロックは、まず迫―小津野が見もの。昨年は2回戦で興梠に破れるも地力上昇中の迫と、過去2回の皇后盃に輝き世界大会(WKC)には12WKC(英グラスゴー)から昨年の15WKC(伊ノヴァラ)まで4大会に出場し、日本連覇に大きく貢献した小津野、白熱戦に期待。注目すべき選手としては吉田、濱本、堀内(綾)、堀内(今)。
第2ブロックは、山本を筆頭とするが、初陣を9名かかえ混戦模様。実力者として杉本、平山、黒沢が上げられ、また初陣組では渡邊が抜きん出ると見るが、山本の独擅場と化する公算は大。
第3ブロックは、14WKC(伯サンパウロ)個人優勝の鷹見、15WKC団体選手として活躍した松本、長身を利しての面を得意とする田山、本大会昨年3位の宮川が上げられる。見ものとしては昨年8強入りし更なる躍進が期待できる竹村と13WKC(台北)個人優勝で本大会11回目出場のベテラン杉本の一戦。
第4ブロックは、昨年は熊本代表として出場し、決勝戦で涙を呑んだ興梠、今年は所属を出身地の宮崎に移し、都合8回目出場で再奮起を期する。このブロックには、前人未踏5回の皇后盃授与、WKC団体優勝2回など花々しい歴戦の村山、最多20回目出場でV6を狙う。このブロックは興梠、村山のほか下川、西村、福田、小池など実力あるベテラン選手が居並ぶ。注目すべき対戦は15WKC個人3位の川越と、10WKC(京都)団体選手で本大会14回目出場の入賞経験もある福田。また14・15WKC団体で日本の優勝に貢献し、かつ15WKCでは個人優勝を果たした佐久間、本大会昨年は4回戦で宮川に敗れ8強止まり、捲土重来を期する。
剣窓編集委員 真砂 威
* この記事は、月刊「剣窓」2013年9月号の記事を再掲載しています。
* 選手の氏名等は一部常用漢字に変更しております。