56th All Japan Women's KENDO Championship
今年も全国から錚々たる女子が川中島合戦の地に集結する。出場選手は大学生が25名と最も多く、続いて警察官20名。また初出場者は64名中23名と約1/3を占める。段位は四段が32名と圧倒的に多く、続いて三段が18名で、5段以上は一桁台と少ない。
さて第1ブロック、昨年優勝の正代(東京)が連覇を狙う。隣の山には豊丸(大阪)がおり、2回戦で一大決戦となるか。また新鋭の大学生が4名―中でも明大1年の小松加(青森)は昨年のインターハイ優勝者で、今春の関東女子学生選手権第3位の実績を持つ。下方は2年連続優秀選手で、面技の得意な津田(兵庫)が上位を狙う。ベテラン加藤(秋田)と、速攻型の高橋(神奈川)との1回戦も見ものである。
第2ブロック、上方では常連の竹村(岐阜)や尾﨑(京都)がいるが、勢いのある大学生5名―有賀(長野)・図末(千葉)、うち初出場組の松本智(福岡)・久徳(愛媛)・山口(山梨)の戦いぶりも興味津々。更に下方では、選手権5回優勝の村山(埼玉)が法政大の板垣(山形)と、同じく選手権2回優勝の山本(大阪)は同年である迫(愛知)と対決する。共にこの初戦を勝てば、2回戦で覇者同士の大決戦となる。また成長著しい竹中(茨城)と、本格派剣士・田村(山口)との一戦も見たい。
第3ブロック、第3ブロック、昨年3位の松本弥(神奈川)が2度目の優勝を狙う。今大会も優勝候補の筆頭だが、初戦ベテラン山田(福井)との戦いぶりに注目すると共に、昨年優秀選手の佐藤(福島)、ベテラン内田(静岡)との対戦も見てみたいところ。下方の荒井(埼玉)・渡邊(熊本)等ベテラン組の上位進出も期待したい。また奇しくも下方の3選手、相原(奈良)・小川(新潟)・初鹿野(鳥取)は上段をとる。
第4ブロック、実力派の鯵坂(兵庫)は、初戦で地元・長野のエース中村と対戦、変幻自在の興梠(宮崎)は昨年ベスト8の志藤(埼玉)と対決、更にベテラン吉田(北海道)は九州学生選手権覇者の鹿体大・村田(鹿児島)と対峙する。下方には日体大・糸山(福岡)や、大社高校・菅原(島根)がいる。昨年の警察選手権覇者・阿部(東京)は初出場の新鋭選手を相手に如何な試合をするか。一方で平野(徳島)対北井(大阪)の警察官対決もある。さて皇后盃は誰の手に、決戦の日は近い。
剣窓編集委員 田村 徹
* 選手の氏名等は一部常用漢字に変更しております。
* 写真は、前年度優勝の正代小百合選手。