第62回 全日本剣道選手権大会

62nd All Japan KENDO Championship

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内村、連覇4度目の優勝なるか 16WKCを見すえ

来春5月、ここ日本武道館にて第16回世界剣道選手権大会(16WKC)が開催される。それを見すえた第62回全日本剣道選手権大会は、全国から予選を勝ち抜いた選手64名で戦われる。

昨年、全剣連設立ポスト60年の第61回大会では、半数近くが初出場という新人の台頭がきわ立つなか、返り咲きにかける内村が、1回戦から相手に一本も与えぬ快進撃をみせ、決勝戦でこれまた破竹の勢いで上ってきた小谷を小手二本で仕留め、第54回・57回に続く3度目の優勝に輝いた。

今大会の組み合わせを見ると、優勝候補と目される強豪が四つのブロックにほぼ均等に振り分けられ、観戦の興味はいや増す。

第1ブロック は、まず竹ノ内と正代が挙げられる。竹ノ内は、攻守のバランスが良く、特に誘い込んでの出頭面は鋭い切れ味をもつ、筑波大3年生で最年少の21歳。正代は、オーソドックスな剣風と中心を割ってシャープに繰り出す技が魅力。正代は、昨年三位につけたが今年一番の成長株との評価が高い。この両者、順当に勝ち上がれば3回戦で顔を合わす。ここを抜ければ一気に優勝戦線へ。

このブロックでは他に、初戦の原田―橋本が注目すべき取り組み。福島から9度目の出場、ひと花咲かせたい原田と、埼玉の堅塁を抜き3回目の出場を果たす会社員の橋本。また、中ほどに配された西村は、実力が発揮できれば上位進出も。

第2ブロック は、畠中と小谷が光る。一時期スランプに悩む畠中であったが本年、全国警察の選手権者となり再び注目度が上がる。一皮むけて、打ち出す面と小手技がいっそう冴えわたる。一方、昨年は決勝で内村に敗れ二位にとどまった小谷は、縦横無尽の戦いぶりで、あまねく技を有効へと結びつける試合巧者。その小谷、今年も有力視される、が、初戦の中野が一つのカギ。

また、このブロックには最年長出場38歳の米屋と同年の北条がいる。両者とも過去のWKCで名を馳せた有力選手、易々世代交代させじ、と実力を十分に蓄えて挑む。畠山には米屋、小谷には北条が8強入りを阻止すべく配されている。また同ブロック上には森が虎視眈々とまず米屋に狙いをつける。

第3ブロック は、優勝候補筆頭の内村がいる。間断ない攻め、研ぎ澄まされた小手が決め技の内村は、連覇で4度目の優勝にかける。対抗となるは網代。柔らかい剣さばき軽やかな足さばきで、打つべき機会を的確にとらえる網代、仕掛けを早く自分のペースに持ち込めば内村打倒の可能性も。その前、内村に立ちはだかるのは藤岡。藤岡は、教職員最強との定評あり、学生チャンピオンの経歴を有し、決め技は面、突き技から相手のリズムを崩し打突の好機をつくる。また、小磯・津田・松本がひそかにたたずまいを整えチャンスをうかがう。

第4ブロック は、安藤・高橋・西村・古川が上げられる。四者しかるべく勝ち進めば安藤(24)―高橋(34)、西村(25)―古川(35)の若手とベテランが相並び鎬を削る構図。安藤は、諸手突きに遠間からの面と、テンポ良く繰り出す技で試合を有利にすすめる。また本大会二位の実績を持つ高橋は、正攻法の巨躯を生かした面技で勝負。西村は、攻め込み相手の手元を浮かせての小手技は切れ味抜群、また鍔競り合いとなっては引き面が冴える。古川は、15WKC日本優勝のメンバーで同大会個人三位の成績を残す強者。伏兵は白石と西、四者に割って入らんと不気味に時を待つ。

この大会の成りゆきによって16WKC日本男子チームの陣形が見えてくる。ぜひ直に観戦し、選手の息づかいを肌で感じとってほしい。

剣窓編集委員・真砂 威

 

61th All Japan KENDO Championship_197

 写真は、前年度、第61回全日本剣道選手権大会 決勝戦 内村選手 vs 小谷選手

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