62nd All Japan Interprefecture KENDO Championship
各都道府県剣連から年齢・職業別の代表者によって戦われる本大会は、平成21年の第57回大会から、従来の男女混合の女子2名枠を男子の高校生(先鋒)・大学生(次鋒)へと再組織し、男子7名の大会として実施している。
女子については夏の全国家庭婦人剣道大会を「全日本都道府県対抗女子剣道優勝大会」に改編させ、春は男子、夏は女子の二本立てで都道府県対抗戦を行うこととした。
男子の総力戦となってから過去5回のうち優勝は第57回が大阪で第59回が大分、それ以外の第58回・第60回・第61回と3大会を東京が制している。
第1ブロック は、3連覇を狙う東京が他を寄せつけぬとばかり第1シードに独座する。顔ぶれは五将庄司と中堅天野の2名以外は前回と入れ替わり、三将には昨年の全日本選手権大会で3度目の優勝を果たした内村を据える。選手層の厚い東京は、大将には毎回八段を配して、今年も警視庁の武藤を据え、先鋒阿部から大将まで隙のない布陣で臨む。向こうを張るのは昨年4回戦で東京と接戦を展開した愛知か。その愛知には、岡山または京都が立ちはだかる。剛の者であるべし九州勢の鹿児島・佐賀がここ数年低調傾向にあるが、大死一番、本領発揮が期待される。
第2ブロック は本大会一番の混戦区。初戦で熊本—埼玉、北海道—兵庫と強豪同士が顔を合わす。この実力伯仲する4者の狭間(はざま)にあって宮崎がどれだけ食い下がるか。昨年三位の千葉は、その原動力となった次鋒佐藤、五将藤、中堅軽米が今年も三連で居残る、が、上位進出には厳しい茨の道を突き進むこととなる。
第3ブロック は、過去3年連続して4強に進出し、第59回大会(平成23年)には優勝を果たした大分が最有力。しかしその間、大将を務め3年連続敢闘賞に選ばれた笠谷が、今回は監督に上がるほか全選手が入れ替わり、新生の大分チ—ムとして出直す。その大分の行く手を山口—茨城の勝者が阻むか、それともその前に滋賀または静岡が遮るか。
第4ブロック は、過去5回大会において二位3回、三位1回という好成績を残す福岡が本命。学生剣道でならす次鋒竹ノ内、中堅江田、副将下川が昨年に引き続いて戦列に留まる他、先鋒には昨年の玉竜旗大会に優勝した福大大濠高の矢野が、また大将には実力者の彌永が満を持して登場する。
昨年、1回戦で沖縄に敗れ辛酸をなめた地元大阪は、大将の新屋以下メンバ—総入れ替えにて捲土重来を期す。初戦の大阪—神奈川は緊迫戦、加えて三重、広島を擁する下方は激戦地。上方は、香川—長崎が注目すべし一戦ではあるが、双方ともこのところ振るわず、今一度の奮起が期される。
剣窓編集委員 真砂 威
* この記事は、月刊「剣窓」2014年5月号の記事を再掲載しています。
* 選手の氏名等は一部常用漢字に変更している場合があります。
▲上記写真:前年度 第61回大会優勝 東京都(2年連続 12回目)チーム