海外渡航中の審査について留意すべきこと

常任理事(国際担当)佐藤 征夫
常任理事(審査担当)梯  正治

一昨年(平成27年)5月末に、東京の日本武道館において、第16回世界剣道選手権大会が成功裡に終了しましたが、第17回大会は、来年(平成30年)9月に大韓民国の仁川市で開催されることとなっています。

世界的な剣道人気の高まりとともに、3年毎に開催される大会には回を追う毎に参加国、参加選手が増えてきており、多くの国の剣士たちからの日本人指導者への期待が益々大きくなってきています。

つきましては、日本人高段者による海外渡航中の段位審査について、すでに月刊『剣窓』やホームページなどで、十分な注意のもとに行われるようお願いしているところですが、このたびあらためて注意を喚起させていただきます。

国際剣道連盟(FIK)では、FIK加盟国間における段位は相互に認め合っております。また、審査に関して、原則としてFIK加盟団体による他のFIK加盟団体の地域内での審査を認めないなど加盟国および非加盟国での段級位審査に係る取り決めを行っております。

全剣連としては、FIKの取り決めを踏まえ、日本人渡航者による外国での審査は、全剣連会長が委任した派遣者以外には原則として承認しておりません。ただしFIK加盟国については、やむを得ず日本からの渡航者に審査を依頼する場合には、当該国剣連会長から全剣連会長に承認を得る必要がある旨通達しております。

個人的な旅行で他国を訪問した際、その国の要請を受けて審査員として加わる機会も生じると推察されますが、次の点に十分な注意をお払いください。

(1)FIK加盟国から昇段審査を依頼された場合は、あらかじめ全剣連会長の承認を得て出発すること。

(2)FIK加盟国といえども、個人的な関係で審査に応じないこと。

(3)FIK未加盟の国においては、FIKから要請があった場合を除き、審査に応じないこと。

以上3点に留意され、海外渡航に伴う審査については、その国の主権を尊重してトラブルのない、良好な国際関係が維持できますよう格段のご協力をお願いいたします。

なお、渡航先について、FIK加盟・未加盟が不明の時は、全剣連にお問い合わせください。

平成29年2月1日

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