6th All Japan Interprefecture Ladies KENDO Championship
本大会は、平成21年から旧来の全国家庭婦人剣道大会を標記の大会に改編して実施、今年で6回目を数える。各都道府県剣連から年齢別の代表者を選出して戦われる本大会は、春に大阪で行われる全日本都道府県対抗剣道優勝大会が男子の総力戦ならば、本大会は女子の総力戦と位置づけられる。
昨年は、徳島を2—0で破った埼玉と、栃木を2—1で下した神奈川が決勝を戦い、1勝1敗3引き分けでしかも同本数、大将同士の代表者戦となり、接戦の末、埼玉の栗田が神奈川の千葉に面を決め、埼玉が初優勝に輝いた。ベスト8には鹿児島・熊本・群馬・東京が勝ち残った。
本年の組み合わせを見ると、
第1ブロック は、一昨年三位・昨年二位で上り調子の神奈川と第2回大会優勝の福岡が有望。神奈川は昨年中堅の山口と大将の千葉がそのまま残り今年初優勝にかける。昨年の福岡は2回戦で徳島に代表者戦の末敗れるが、その大将大西が落とし前をつけるべく留まるほか、第15回世界大会団体優勝のメンバー松本を次鋒に擁し捲土重来を期す。また、近年振るわないものの第1回大会優勝の新潟、第1・第2回連続二位の岡山が上位進出をねらう。三重・千葉・奈良も見逃せない存在。注目すべき選手としては三重の北林・井上、千葉の渡邉・山崎。
第2ブロック は、昨年三位の栃木を有力と見るが、昨年次鋒であった小松が中堅に上がり次鋒には新進鈴木瑞生が入るも、大幅な選手入れ替えのため実力のほどは未知数。見ものは大阪—愛知だが、今までの成績で大阪が三位、愛知がベスト8どまりで両者とも本領発揮に至っておらず。大阪は過去2回全日本選手権者となった石田を、愛知は遠山・迫の強者を要に巻き返しを図る。そのほか昨年ベスト8の群馬、加えて大分・長野・宮崎が有力。注目すべき選手は、大分の笠谷・三苫、長野の須坂、宮崎の興梠。
第3ブロック は、昨年優勝の埼玉を筆頭に一昨年優勝の茨城、第3・第4回大会連続して準優勝の岐阜、加えて長崎・兵庫・熊本それに広島が鎬を削る。埼玉は過去最多5回の全日本選手権優勝を誇る村山を副将に据え本大会初の連覇をめざす。注目すべき選手は、兵庫の川越、熊本の渡邊サチ・タイ姉妹と木原、広島の桒田。
第4ブロック は、静岡—北海道、鹿児島—東京が好取組。静岡は高栁・恩田・内田で真ん中を固め、これに北海道は上田・寳金・北本が対する。いっぽう鹿児島は平成3年の全日本選手権で優勝した西晴乃、また本大会第1回より今回まで6年連続出場の西香織、対する東京は社会人新鋭の里井と鈴木・飯田の実力者を据えて臨む。続いて佐賀・徳島というところが4強進出候補となろう。佐賀は橋本・宮﨑が実力を備える。特筆すべきは徳島で、監督の平野誠司と大将の悦子は夫婦で中堅の千尋はその子、夫婦母子でのチーム構成は珍しくも微笑ましい。
躍進する女子剣道、ぜひ日本武道館に足を運ばれ観戦されたし。
剣窓編集委員 真砂 威
▲上記写真:前年度 第5回大会優勝 埼玉県チーム