第7回 全日本都道府県対抗女子剣道優勝大会

7th All Japan Interprefecture Ladies KENDO Championship

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大会のみどころ

女子の、女子による、女子のための大会 新潟、連覇3度目の優勝なるか

本大会は、女子剣道の隆盛に鑑み平成21年から、旧来の全国家庭婦人剣道大会を全日本都道府県対抗女子剣道優勝大会に改編したもので、今年で7回目を数える。

試合は、各都道府県剣連から年齢各層の代表者によって戦われ、春に大阪で行われる全日本都道府県対抗剣道優勝大会が男子の総力戦とするならば、本大会は都道府県あげての〝女子の総力戦〟と位置づけられる。

選手は、[大会要項抜粋]の「出場選手資格および選出方法」に記された5名で構成される。選手・監督名は[出場選手・監督一覧]を参照のこと。

また、昨年の第6回大会から、審判長、審判主任を除き、全員が女性の審判員で審判を行うこととなり、文字どおり「女子の、女子による、女子のための大会」となった。

昨年は、第1回大会に優勝してからこのかた鳴りをひそめていた新潟と、もう一方は第3回大会の8強から一挙翌年(第4回大会)優勝という実績をもつ茨城が決勝戦で顔を合わす。

ともに2度目の優勝をかけての決勝は、互いに一歩も譲らぬ膠着戦にもつれ込むなか中堅戦、新潟の松林が胴を決めた。その一本を守り抜き、新潟が5年ぶり2度目の優勝に輝いた。

「全体が一つになって大事に繋げようという気持ちになりました」との石川美奈子監督談。

果たして本年はいかに。及ばずながら戦況の予測を試みる。

第1ブロック

第1ブロックには、まず昨年2位の茨城がいる。ふり返ると昨年の茨城は、3回戦と準決勝の2回にわたり代表者戦にもつれ込む苦戦を強いられるも、大将の落合が自らの手でこれを制し2位を勝ち取る。今大会は昨年に引き続き吉沼監督のもと大将の落合を残すほか副将以下すべて入れ替えて新しい陣容で臨む。

ブロック下では岡山が有望、か―― ここのところ振るわぬ岡山だが、過去に全日本選手権優勝2回はじめ世界剣道選手権大会(WKC)第12回から第15回大会までの4大会に出場、日本の連続団体優勝に導いた小津野が中堅にて復活、また副将には同じくWKC経験者の稲垣がいる。小津野・稲垣コンビに往年の〝女子剣道王国、岡山〟再現へ期待がかかる。

目を離せないのが岐阜。第3回・第4回大会と覇を競って以来影が薄いが、県警の竹村を中心軸に再起を図る。

近畿の要である大阪は、多くの覇者を輩出するも、本大会にかぎっては優勝に縁がなく、からくも第3回大会で3位入賞があるのみ。その大阪、かつての女王石田を大将に据え、豊丸・酒匂と後3人を府警で固め上位進出にかける。

また第1回大会からこれまで、一度も入賞経験はないがコンスタントに上位へ顔を覗かせている熊本―― 本年5月に行われた16WKC団体優勝に貢献した渡邊タイが中堅を張り、次鋒には妹のサチ、と、姉妹出場に注目したい。

そのほか昨年8強に勝ち進んだ北海道は、次鋒上田・副将北本・大将太田が再び名を連ね勝機をうかがう。また、実力を有しながらもなかなか上位進出が叶わぬ千葉だが、今回、副将の伊賀一人のみが留まり、新チームでどこまで食い下がるか楽しみである。

第2ブロック

第2ブロックには確たる本命は不在だが、過去の平均的な成績と選手層の厚さで見れば次鋒阿部・中堅枦込・副将早津と粒を揃えた神奈川を筆頭格とする。また、昨年準決勝で新潟に敗れたものの3位入賞の大分は、次鋒笠谷・副将岩本・大将古手川を残存させ再び入賞圏に照準を合わせる。

さて、かつての家庭婦人大会では目立つ存在であった宮城が、本大会に改編してから今ひとつ精彩を欠く。若手の育成が課題か、高校生と大学生、岸野、新村らの活躍に期待したい。

また、広島―宮城の勝者と対する奈良は、次鋒小角・中堅濱川・副将堀尾の中3人の出来次第。

話題性に言及すれば、徳島と栃木があげられる。徳島は昨年に引き続き監督の平野誠司と大将の悦子は夫婦で中堅の千尋はその娘というファミリーチームを形成。また栃木も、先鋒茂呂澤佑香と大将の朱美とは母子で、また母朱美は監督を兼ねる―― 3回戦、もしや「徳島vs栃木」では、との興味がふくらむ。

第3ブロック

このブロックは、新潟・兵庫・埼玉・佐賀・愛知の強豪が揃う今大会一番の激戦区。

昨年優勝の新潟は、次鋒の五十嵐と大将の町田が留まり、優勝監督石川のもとで連覇・3度目の優勝にかける。ちなみに監督の石川は、第1回大会優勝時の大将を務めた器。

兵庫は、次鋒堤・副将村山・大将川原と地元の名門、園田学園女子大学の現役OGの一団でまとまり県警の鰺坂で締める―― が、兵庫と1回戦で顔を合わせる鹿児島の活躍は絶えて久しい。古豪、鹿児島の復活が望まれる。

一昨年の第5回大会で優勝を果たした埼玉は、前回初戦で長崎に敗退。今年は、全日本選手権3連覇を含む優勝5回、WKC団体優勝2回と未曾有の実績を誇る村山を中心に強力チームを再編成。先鋒には学年を一つ上げた高校生の河嶋、大将には内野がそれぞれ連続出場、さらに優勝時の中堅荒井を復帰させ、捲土重来を期す。

佐賀は、第3回大会でいきなり優勝を果たすが、その後は2回戦の域を出ず― 夢をもう一度、と、優勝時の先鋒木塚が次鋒へ、次鋒の西が中堅へと順に席次を上げ、副将には本多を戻し、返り咲きに挑む。

昨年は4回戦で大分に敗れた愛知には、ずっと8強越えの壁が―― それを乗り越えるべく昨年来の次鋒遠山・中堅迫・大将石原をキャリアアップさせ、入賞に漕ぎ着けたいところ。

第4ブロック

ここには東京が居る。しかし、過去の成績を見るかぎり本命とは言いがたい。中堅田中・副将久木山に加え、大将には往時に〝女子剣〟の金字塔を打ち立てた寺地を置き、警視庁3人組で塁を築く。お膝もと東京の面目躍如に期待がかかる。

その東京と1回戦で対するのは京都―― 昨年は茨城に敗れ第3位にとどまるが、中堅長澤、副将池田そして大将橋本を続投させ本年に託す。

第4ブロックの筆頭格は、第2回大会優勝の福岡、か―― あれから5年、当時次鋒の宮本が中堅に、また実力者の藤田を大将へカムバックさせ2度目の優勝をめざす。

ブロック下にはベテラン福田を擁する長崎と、本大会第1回から第7回まで連続出場の須坂を看板に長野を有力とする、が、本年の国体開催県の和歌山に不敵な気配が―― 今春、男子の都道府県大会では和歌山がノーマークながら、あれよあれよという間に決勝戦に突き進み、勢いに乗じて初優勝をもぎ取る。はたまた、女子においても見えざる力に導かれ、思わぬ上昇気流に乗ることも……。

さて、戦局はいかに。

今や愛好者の三分の一に迫る勢い、強さと清楚な美しさを湛える女子―― ぜひ、直に日本武道館に足を運び、なでしこ剣士の勇躍ぶりを、とくと観戦されたし。

剣窓編集委員 真砂 威

6th All Japan Interprefecture Ladies Kendo Championship_228上記写真:前年度 第6回大会優勝 新潟県チーム


審 判 長

 目 黒 大 作(秋 田)

審判主任

 下 島 貴代一(岐 阜) ・ 野 口 愼一郎(熊 本)
 長谷川 弘 一(福 島) ・ 松 下 吉 進(東 京)

審 判 員

 饗 場 千 晶(茨 城) ・ 藤 﨑 金 子(茨 城)
 今 濵 由美子(埼 玉) ・ 小野寺 枝 美(東 京)
 瀧 澤 明 美(東 京) ・ 石 井 智 美(千 葉)
 軽 米 満 世(千 葉) ・ 大 塚 真由美(神奈川)
 鈴 木 久美子(神奈川) ・ 冨 田 紀代子(神奈川)
 内 野 葉 子(新 潟) ・ 二 木 むつみ(長 野)
 東   朱 美(愛 知) ・ 東   由美子(愛 知)
 冨 多 ちはり(岐 阜) ・ 石 田 葉 子(大 阪)
 三 宅 智 子(大 阪) ・ 松 田 美智代(奈 良)
 田 靡 準 子(兵 庫) ・ 竹 内 佳代子(徳 島)
 手 塚 十三子(徳 島) ・ 藤 田 弘 美(福 岡)
 渕 田 貴 美(熊 本) ・ 松 下 幸 子(鹿児島)

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